アメリカの戦友
こんにちは。
イマジン・グローバル・ケアの猪狩です。
私がアメリカの看護学生だったとき、
大変な看護学部を乗り切るうえで、大切な戦友がいました。
アメリカ生まれのベトナム人、Trangです。
Trangは私よりも年下で、15歳で子供を産んだシングルマザーでした。
Trangのパートナーは銃で人を殺めてしまい、刑務所に入っているとのこと。
聞くだけでも
大変な状況の中、
5歳の子供を育てながら、看護学部の勉学をがんばっている学生でした。
今でこそ、子育てをしているので、子供を育てながら何かをやることの大変さはよくわかります。
改めて、あの若さで、子供を1人で育てながら、勉強にも熱心で、いつも明るいTrangはスーパーウーマンだったな、と思います。
そんな大変な中、言葉の壁がある私に、一緒に勉強しながら、この意味はね・・・と教えてくれたり、まだ車を持っていなかった私を実習先の病院まで連れて行ったりしてくれていました。
Trangは卒業のときに成績優秀者として表彰をされていました。子育てしながら、学業で表彰されるTrangの偉業が、自分のことのように嬉しかったです。
Trangは中絶も経験していて、実現するかどうかは別として、「いずれ、孤児を養子にむかえて、中絶をした報いをするの」といっていました。そのTrangの考えが素敵だなと思いました。
他にも、看護学部には50代で大学に入り直し、勉強している戦友もいました。
「改めて、勉強したいって思ったの。体にとても興味があるし、いくつになっても学べるって幸せよね」ということばに、すごいね~としみじみ伝えると、
「何言ってるの!私は母国語で勉強してるけど、あなたは外国語で医療勉強してるんでしょ!?あなたのほうがクレイジーよ!!」と言ってもらえ、少し自信をもてたこともありました。
一緒にがんばった看護学部の戦友たちは、今アメリカのヘルスケアで活躍しています。私は日本で、ヘルスケアに貢献できるようにしたいと思います。
Trangのことを思い出していたら、また、テキサスに行き、Trangと思いっきりハグをしたくなりました!